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展示ケースからH

5段階評価に移行で別様式の通知簿が登場


5段階評価に移行で別様式の通知簿が登場 新制高校二年目の昭和24年の一学期はガリ版刷り、しかも前年より縦が2センチ強狭められ粗末な用紙を使用した成績表。しかし二学期に12×34センチの新しい形式の成績表になった。今までは教科ごとに優良可の成績が記入されていたが、新形式は各教科に評価目標を示し、その各項目に5段階評価を記入している。一例を挙げると数学の場合、a、関係を理解してそれを問題解決に応用する能力、b、計算測定の技能、c、実際場面において正確に数学的な技能を使用する習慣、である。この形式の成績表を作成するための時間的余裕がなかったことが一年の間に二種類の成績表を作った理由であるが、成績表を作成した先生方の苦労もさることながら、受け取る側の生徒も戸惑いを隠せなかったであろう。このような形式の変わった学業成績表を受け取ったのは旧制中学生として入学し新制高校生として卒業した中学24回(高校2期)から中学26回(高校4期)までの人々である。(この文を書くにあたって高2期の阿部弘・菊池洋二各氏の学業成績表を参考にした) `06.6.14)

(豊陵資料室・浅井由彦)